ブログ「芋の気ままな生活」の管理者、芋が小説を置くためのブログです。コメントいただければ幸いです…。


by old-imo

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希望

Hope4
マンホールへ避難した私たちは少し休憩を取った。ずっと走りっぱなしだったため私やジェニーが息を切らしていた。
「はぁ・・・はぁ・・・」
私は息を切らしながら暗い辺りを見渡した。暗くてよく見えなかったが何かが動いている。
「ねぇ。あそこ何か動いてない?」
私がレオンに尋ねた。
「ん?なにも動いていないじゃないか。」
と、レオンは言った。が、確かに何かが動いている。・・・ゾンビか?
私は待っててと言って動いているものに近づいた。・・・人だ。
「すいません・・・」
と私は声をかけた。その男はゆっくりと振り向き
「あああ・・・あんた誰だっ!あの不気味なやつらの仲間か!こここ・・・殺してやるぅぅぅ!」
と怯えた顔をして近づいてきた。ヤバい!このままじゃ殺されてしまう!そう思った私は来た方向に向かって全力で走り始めた。
男は奇声を発しながらこっちに走ってきた。私のほうが足が速い!男はだんだんと離れていった。
だが安心したのもつかの間、男はまた全力で走ってきた。レオンたちのところに着くとレオンはびっくりしたような顔つきで
「あ・・・」
と言った。・・・どうしたんだろう。
すると男もレオンと視線が合うと
「あぁ・・・」
と言って奇声を発するのをやめた。・・・知り合いか?
「ど・・・どうしてこんなところに・・・」
とレオンが聞いた。
男はさっきまで奇声を発していたため枯れた声で
「お前こそ」
と言った。やはり知り合いのようだ。


「あの・・・どういう関係?」
と私が聞いた。ジェニーとカイルもぽかんとした顔で二人を見ている。
「いや、俺たちはエージェント養成学校の同期で友達なんだ。俺がエージェントになった後こいつは警察になったとか聞いていたが・・・」
すると男は
「ああ。そうだったよ。5年前まではな。」
と呟いた。レオンが不思議そうな顔で男を見つめた。
すると私たちが入ってきたマンホールが開いた。このままじゃ危ない。みんながそう察して一斉に路地を走り出した。
走りながら男と話をした。
「あなた、名前は?」
「俺か?俺はレオンの友達・・・ってのはさっき言ったな。俺の名前はアレックス。ガンスミスをやってる、今はな。
さっきはすまなかった。危うくゾンビに殺されそうになったからな。気が立ってたんだ。」
「それはいいわ。気にしないで。でもなぜ警察を辞めてしまったの?」
私はみんなの疑問を代表として聞いた。男は少し間を空けてからこう言った。



「でっち上げられたんだよ。」



「え?・・・」
みんなが不思議に思った。
「俺はいつも警察署に電車で通勤してたんだ。でもある日触っても無いのに一緒に乗ってた女が痴漢にでっち上げたんだ・・・。
・・・でも俺は見たんだ!あの女が満足そうに不気味な笑みを浮かべていたのをな。」
その場にいた皆が同情した瞬間だった。まさに「悪魔」だな・・・。
そんなこんなで通路が分かれたところへ着いた。
「・・・どうする?」
レオンが聞いた。するとみんなは私を見て、
「貴女が決めて。ケイト。」
と言った。あまりにもみんな勝手すぎる。
「え!?私?」
「ああ。この中で一番この辺の地域に詳しいのはお前だからな。」
「うーん・・・じゃあ右で。」


このときの選択は正しかったのかどうかは今となってもまだわからない。そう。「地獄」でもあったし「天国」でもあったから・・・。
                                    Hope4 End
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by old-imo | 2009-02-20 20:09 | 希望